岡本一平 1886(明治19)6/11~1948(昭和23)10/11

書家岡本可亭の長男。

1910(明治43)東京美術学校西洋画撰科卒業

1912(大正元)夏目漱石の推薦で朝日新聞社の漫画記者となる。

「泣虫寺の夜話」一平35歳の作品

1921(大正10)年12月1日 磯部甲陽堂発行

朗読時間:26.05分  読み手:YH

「泣虫寺の夜話」序より

おやぢの死んだのが大正八年秋であった。

おやぢは六十三で死んだ。おやぢは癌であった。

       …………

このつらき最中に予が執筆したのが泣虫寺の夜話である。

       …………

縁があったら又書き継ぐ積りで居る。予の信仰はその後どう固まったか。おやぢはどういう風に死んだか、その時に様子が判るであろう。

(一平は後日談を書くつもりであったようだ)